Googleは2026年9月2日(米国時間)、Gemini 3.8 Flashと、サイバー防御に特化したGemini 3.8 Flash Cyberを発表しました。3.8 Flashは単純な高速化ではなく、長時間のソフトウェア開発、エージェント作業、多段階の専門推論で追加の計算を行う設計です。Cyberは脆弱性の発見と修正に焦点を当て、信頼できる防御側にアクセスを限定します。
Gemini 3.8 Flashは長時間タスクに重点
Googleによると、Gemini 3.8 Flashはソフトウェア開発、エージェント作業、専門領域の多段階推論で3.7 Flashを上回ります。同社が示したDeepSWE v1.1では、3.8 Flashが73.7%で、3.7 Flashの65.3%から上昇。HLE-Verifiedは54.9%でした。いずれもGoogleが公表した評価結果であり、すべてのコードベースや会話で同じ成果を保証するものではありません。
今回の設計上のポイントは、複雑なタスクで推論ステップを増やし、ツールを繰り返し呼び出すことです。Googleは高いeffort設定ではトークン消費が増える場合があると説明しています。遅延やコストを優先する開発者はeffortを下げるか、完全にサポートされるGemini 3.7 Flashを使い続けられます。
どこで利用できるのか
開発者はGemini API、Google AI Studio、Google Antigravity、Android Studio、Stitchで利用を始められます。企業向けはGemini Enterprise、一般利用者向けはGoogle AI Pro/Ultraの加入者にGeminiアプリ、Google検索のAI Mode、Googleスプレッドシートで提供されます。機能と展開時期はアカウント、地域、サービスによって異なる場合があります。
Ars Technicaは、Geminiアプリで3.8 Flashを選ぶにはProまたはUltraが必要だと整理しています。一方、開発者はAI Studioで試せます。モデルの発表と、すべての入口が無条件で開放されることは同じではありません。
価格は据え置きだが期限がある
Gemini APIの導入価格は3.7 Flashと同じで、入力100万トークン当たり0.75ドル、出力100万トークン当たり3.75ドル。2026年12月31日まで適用され、2027年1月1日から通常価格の入力1.50ドル、出力7.50ドルに移行します。高いeffortの長時間タスクでは出力トークンが増える可能性があるため、実際のリクエスト量やツール呼び出しで見積もる必要があります。
Cyber版は一般アカウントの隠し機能ではない
Gemini 3.8 Flash Cyberは新しいFairwind Programを通じ、政府機関、重要インフラ事業者、ソフトウェア保守担当者など信頼できる防御側に提供されます。Googleは、悪用ではなく脆弱性の発見と自動修正を優先したと説明しています。Chrome Securityチームは社内評価で、大規模な商用モデルより2.6倍多く正しいパッチを生成したとしています。公開利用者が再現できる保証ではありません。
セキュリティでは能力の向上が悪用リスクも高めます。Googleは通常の3.8 FlashにCBRNとサイバー攻撃への防護を残し、Cyberはより広い能力を持つ一方で、審査済みの防御チームに限定すると説明しています。Cyberは一般向けProプランではなく、モデル名だけで脆弱性研究の資格が得られるわけでもありません。
利用者にとって何が重要か
開発者にとっては、短い質問を比べるより、長時間実行し、プロジェクトの状態を繰り返し読み、複数のツールを呼ぶ仕事で試す価値があります。コストを重視する場合はeffortとトークン使用量を一緒に記録します。一般利用者には複雑な調査、レポート、コーディングでより深い推論が期待できますが、Googleのベンチマークは自分のデータや権限、誤り率で検証する必要があります。Flash Cyberは消費者向けチャットではなく、専門の防御チーム向けの管理されたセキュリティ能力です。
Google公式発表: Introducing Gemini 3.8 Flash and 3.8 Flash Cyber
